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 口絵前山寺三重塔(重要文化財)

塩田平には数多くのすぐれた古建築が残っているが、この前山寺三重塔ほど、多くの人々をひきつけ、また親しまれているものは少ない。
この塔には「未完成の完成塔」という別名がつけられている。構造的にいうと、勾欄(手すり)や窓がなければならないのに、この塔には一つもない。しかし、造ろうとしたあとは残っている。それで”未完成”というのである。
けれども学者や美術家たちは、「それでいて少しも不自然でなく、つり合いのとれた美事な塔となっているのが不思議だ」という。中には、「もともと勾欄や窓というものは、塔にとっては一種の飾りなのだから、なくてもよいので、この塔などは、かえってそれがないため、すっきりしたまとまった美しさをもっている。その意味では完成した塔だ」という人もある。
ともかくそんなわけで、この塔にはいつか「未完成の完成塔」という別名がつけられた。
理論はともかく、この塔を訪れる人で、直観的に「いい塔だナ」と感じない人はないであろう。天をさして聳立する「相輪」(頂上の鉄の柱)、流麗な曲線を画く三層の屋根、おだやかな階調で統一された「木組み」と塔身、それらが一体となって、この塔の”美しさ”を生み出していることはいうまでもない。
しかし、それにましてこの塔の魅力となっているのは、周囲の自然との調和である。安曽岡山の中腹、前山寺や塩田城跡の広大な境域内にあるこの塔は、雄大な山脈を背景とし、いちょう・さくら・まつ等の巨木・古木に囲まれ、四季それぞれに緑・紅・黄などの光をあびて立っている。
さながら塔そのものが、浄土に在す仏のように、気高くも、絢燗たる世界につつまれているのである。
年間20万人をこすという多くの人人が、この塔に杖をひく理由は、この自然と建築が渾然と一体になった美しさの故であろう。
なおこの塔は、建築様式からいうと、「和様」に「禅宗様」をとり入れた方式で建てられている。その点については寺の歴史とともに後で述べる。(解説参照)
 
撮影日:
地区/自治会: 15西塩田/東前山
シリーズ: 塩田平の文化と歴史 3口絵
登録されているキーワード: 神社 史跡 観光 
 
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