品質木造、寄木造、素地。（座光同様）
形状薬師如来
坐像、彫眼。衲衣は左肩より僅かに右肩を蔽う、左手屈肘して膝上に安じ、薬壷を持ち、右手は屈肘して掌を前にし、左足外、結跏趺坐。
木寄せは頭部両耳後にて縦に矧ぎ、首ほぞにて胴部に挿込む。胴部両側にて縦に矧ぎ、両肩、右手肘及び手首を矧ぎ、左手袖先（前腰膊上面）を矧付け、手首を挿込む。右膝奥を矧付け、膝前は材を横に用いて胴部に矧付ける。裳先は矧目より亡失。
台座は当初九重座にあったものと思われ、当初の古い部分は、蓮肉の枠木（ホウ及びカツラを混用）敷茄子・八葉華盤・反花・浮彫様を刻む二段八角框等である。蓮肉天板三枚矧、敷茄子一木造、上面に板を張る。華盤二枚矧、受座一木、反花及び二段框は八方より矧付ける。
この台座敷茄子の天板に墨描の戯画が描かれ、一面は笠をかむり、騎射の装束をした武士が馬上に弓を引絞るの図で、その前に鹿をえがく。裏面又ほぼ同趣の図をあらわす。光背は透彫二重円光、頭光八葉付。中央にて縦に矧き、素地。欠失部が多い。
法量
１．本躰
像高９７．９センチ
自頂至顎３６．７
自髪際至顎２０．５
膝奥４３．０
肘張６３．９
面巾１９．７
面奥２４．８
膝張８１．８
膝高１５．５ |
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