トップ
地区名索引
キーワード検索



 解説法住寺虚空蔵堂鬼板と懸魚

虚空蔵堂を西側からみたところ。
カラー写真のところでもふれたが、正面からみるとせまくてぎこちなく見えるお堂が、こちらから拝見すると、大へんのびのびとすっきりした建物に見える。正方形であるぺきお堂の正面に、仏を拝む場所(外陣)をつけたから、横に長いこういうかたちになったのである。
堂の内部(内陣)は、四天柱はなく、「来迎壁」をもつ二本の丸柱が、かなり後の方へ行っている。中禅寺薬師堂にくらぺて、それだけつくられた時代が新しいということになる。
屋根のてっぺんをみると、いかめしい鬼の面がついている。これを「鬼板」という。今も一般に屋根の棟の両端にかざってあるのを鬼瓦というが、これもその類だ。鬼面があってもなくても、木の板でできていれば「鬼板」である。屋根の棟に鬼面をかざる風習は、中国から来たもので、おそらく邪気をはらうというところから来たものだろうが、この屋根は瓦葺きではないので、わざわざ木に鬼の面を刻んでのせたのである。なかなか味のある彫刻で面白い。そういえば、堂の中にあるお厨子の屋根にも鬼の面がついている。こちらが原形というべきだろう。
なおこの鬼面の下、屋根の合わさっているところから下方に下っている彫刻を「懸魚」という。そのかたちによって「梅鉢懸魚」「猪目懸魚」「三花懸魚」「蕪懸魚」などがあるが、これはそのうちの「蕪懸魚」といい蕪に似ているので、その名がついた。禅宗建築からはしまった形で、いちばんたくさん使われている形式である。
 
撮影日:
地区/自治会: 31内村/荻窪
シリーズ: 塩田平の文化と歴史 4解説
登録されているキーワード: 神社 史跡 観光 
 
Hint - 写真をクリックすると大きな画像が表示されます

[戻る]


[トップ] [地区名で検索] [キーワード検索]



© Ueda City Multimedia Information Center All Rights Reserved.