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 解説国分寺創建瓦

信濃国分寺の跡からは、たくさんの瓦が発掘されている。種類はいろいろあるが、とくに有名なのは創建当時使われた瓦(これを「創建瓦」という)である。
瓦には「丸瓦」(正しくは「鐙瓦」)・「平瓦」(正しくは「宇瓦」)・「鴟尾」・「垂木先瓦」など種種ある。そのうち「丸瓦」と「平瓦」が基本的なもので、そこについている文様によって、建築の時代や系譜を知ることができる。
信濃国分寺の「創建瓦」が有名なのは、その文様がたいへん洗練された美しさをもっていることで、ことに「丸瓦」などは奈良の東大寺(総国分寺)の丸瓦と比べて、全く遜色ないものにできている点である。ことによったら同一の笵(型)によってつくられたかも知れないといわれているほどだ。(次の写真と比べてほしい。次の写真が国分寺の創建瓦。)
また「平瓦」の文様もこれまた流麗なもので、その中心部の意匠など、「対葉形宝相華文」といい、中国(当時は唐)の敦煌石窟の仏体に見られるものと同じかたちである。(2つ先の写真)
これは、当時信濃国へ入って来た仏教文化は、都と緊密な関係にあったこと、さらには「唐」からの文化が都を経て、信濃まで直輸入されたことを物語っている。
古代信濃に東山道という第1級の国道が通っていたことを前述したが、これはその道のもたらした文化を端的に証明している好資料といわねばならない。
 
撮影日:
地区/自治会: 09神川/国分
シリーズ: 塩田平の文化と歴史 4解説
登録されているキーワード: 神社 その他の文化 観光 
 
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