塩田平の文化と歴史

● 他田(おさだ)塚(市指定記念物・史跡)


 下之郷の塚穴原の入口に、他田塚と呼ばれる大きな円墳がある。他田舎人大島の墓といわれている。この塚は自由に入れるので、大きな積み石や巨大な天井石が見られる。石はこのあたりの石でなく、遠方から運んできたもので、古墳の主はかなりの勢力を持っていたと推定される。
 他田氏は国造として、古代この地にきて科野国を治めた名族といわれ、他田舎人大島が故郷を離れるときに詠んだ和歌が、万葉集に収められている。
 から衣裾にとりつき泣く子らを
      おきてぞ来ぬや母なしにして
 この塚は盗掘されていたが、昭和47年の発掘調査で、4体の人骨と、鉄の直刀・馬具・やじり等の埋葬品多数が出土し、その一部は現在信濃国分寺資料館に展示されている。
 塚の構築は7世紀後半頃と推定されている。

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